抜糸までの過ごし方と注意点
二重の切開法や目頭切開、人中短縮、フェイスリフトなど「切る」施術の多くは、皮膚を縫い合わせた糸を後日抜く『抜糸』が必要です。抜糸までの数日〜1週間ほどは、傷あとの仕上がりや感染のリスクにかかわるとされる期間で、過ごし方によってその後の経過の落ち着き方が変わってくることがあります。この記事では、抜糸までの傷ケア・洗顔やメイク・濡らしてよいかどうか・テープ固定の考え方、そして避けたほうがよい行動を、一般的な目安として整理します。
そもそも抜糸とは?タイミングの目安
抜糸とは、傷口を閉じるために縫った糸を、傷がある程度くっついた段階で取り除く処置です。糸を入れたままにすると、糸の周りに小さな跡(縫合痕)が残りやすくなるとされるため、医師が適切と判断したタイミングで外します。タイミングは部位によって傾向が異なり、血流が豊富で治りが早いとされる顔まわりは比較的早め、緊張のかかる部位や体は長めになることが多いとされています。
- まぶた・目元(二重 二重整形(切開法) / 目頭 目頭切開 / 目尻 目尻切開 / 上まぶた 上まぶたのたるみ取り(皮膚切除)):おおむね5〜7日前後とされることが多い
- 鼻まわり(小鼻 小鼻縮小(鼻翼縮小) / 鼻中隔 鼻中隔延長):5〜7日前後とされることが多い
- 口元・人中短縮 人中短縮(リップリフト):5〜7日前後とされることが多い
- 耳(耳たぶ形成 耳たぶ形成(耳垂裂・ピアス穴修正)):おおむね1〜2週間前後とされることが多い
- フェイスリフト 切開フェイスリフト:部位により1〜2週間前後で段階的に外すことがある
- 溶ける糸(吸収糸)で縫った場合や、口の中の切開(バッカルファット除去 など)は抜糸自体が不要なこともあります
これらはあくまで傾向であり、傷の付き方や腫れ具合を見て医師が判断します。「予定より早く抜きたい/遅らせたい」と自己判断するのは避け、担当医に相談しましょう。
抜糸までの傷ケアの基本
抜糸までの目標は、傷をできるだけ刺激せず、清潔に、乾きすぎず蒸れすぎずの状態に保つことです。難しく考えず、次のポイントを押さえておくとよいでしょう。
- 処方された軟膏や指示されたケアがある場合は、その通りに行う
- 傷を強くこすらない・引っ張らない・指でいじらない
- かさぶたや糸を無理にはがしたり引っかけたりしない
- 清潔な手で触れる。気になっても触りすぎない
- 強い腫れや内出血が出ても、多くは数日〜1週間ほどで自然に引いていく経過とされていますが、感じ方には個人差があります
傷口がジクジクする、軟膏でしっとり保つよう言われたなど、ケアの方針はクリニックごとに異なります。もらった説明書やアフターケア用紙を手元に置いておくと迷いにくくなります。
洗顔・メイク・濡らしていい?シャワーや入浴の考え方
よく寄せられる質問が「いつから濡らしていいか」「メイクや洗顔は?」という点です。施術や部位で指示が分かれますが、一般的な考え方は次の通りです。
- 顔を濡らす:傷口を避けてやさしく、という指示が多いものの、当日は濡らさないよう言われることもあります
- 洗顔:傷口の周りは避け、こすらず泡で押さえるように。傷に直接触れる洗顔は抜糸後まで控えるよう案内されることが多いです
- シャワー:当日〜翌日以降に許可されることが多いですが、傷口に直接お湯を当てない・長時間温めないのが基本とされます
- 入浴(湯船)・サウナ:血流が上がって腫れや内出血が長引きやすいとされるため、抜糸前後までは控えるよう案内されることが多いです
- メイク:傷口やテープの上は避ける。傷に直接かかるメイクは抜糸後(おおむね翌日〜数日)からと案内されることが多いです
血流を上げる行為や傷を温める行為は、抜糸前は特に慎重に考えたいところです。お風呂や運動の解禁の目安については、施術ごとの考え方も合わせて確認しておくとよいでしょう。
テープ固定の役割と扱い方
切開系の施術では、傷の上に医療用テープ(サージカルテープ)を貼って固定することがあります。テープには、傷口にかかる力(テンション)を和らげる、保護して刺激や乾燥から守る、といった役割があるとされていますが、効果の現れ方には個人差があります。
- 自己判断で早くはがさない。貼り替えやはがすタイミングは指示に従う
- はがすときは端からゆっくり、皮膚を引っ張らないように
- かぶれ・強いかゆみ・赤みが出たら無理に貼り続けず相談する
- 水仕事や洗顔ではがれやすいので、濡らし方は事前に確認しておく
- 抜糸後も一定期間テープ固定を続けるよう案内されることがあります
テープは傷あとケアの一部として、抜糸後も数週間〜数か月続けるよう勧められるケースもあるとされます。続ける期間や貼り方は担当医に確認しましょう。
抜糸までに避けたほうがよいこと
良かれと思った行動が、かえって傷の治りや傷あとの目立ちやすさに影響することがあるとされています。次のような行為は抜糸前には特に控えたほうがよいとされます。
- 傷を強くこする・かく・糸を引っかける
- 湯船・サウナ・激しい運動など、血流を大きく上げる行為
- 飲酒(血流が上がり腫れ・内出血が長引きやすいとされます)
- 喫煙(血流の悪化で傷の治りに影響する可能性が指摘されています)
- 傷口を強く圧迫する・うつ伏せで顔を押し付ける(部位による)
- 紫外線を浴びたまま放置する(傷あとの色素沈着の一因になりうるとされ、抜糸後の遮光も大切とされます)
- 予定外に傷を濡らす・自己流のマッサージを早期に行う
抜糸後の経過と受診の目安
抜糸が終わっても、傷あとはすぐに完成形になるわけではありません。最初の数週間は赤みや硬さ(しこり感)が残り、その後数か月かけて少しずつ落ち着き、白っぽく目立ちにくくなっていくのが一般的な経過とされています。期間や仕上がりには大きな個人差があります。
- 指示があればテープ固定や保湿・遮光を続ける(傷あとケアとして案内されることが多い)
- 赤みや硬さは時間とともに変化していくことが多いとされますが、気になるときは相談を
- 傷あとが盛り上がる・赤みが強く続く場合は、傷あと修正 傷あと・ケロイド修正 など対応の選択肢があるか医師に相談
- 時間がたつほど痛みが強くなる、ズキズキが増していく
- 発熱を伴う、傷口が熱を持って赤く腫れる
- 傷口から膿や強いにおい、ジクジクが続く
- 糸が予定より早く切れた・傷が開いてきた
- 強い腫れや出血が落ち着かない、急に左右差が悪化した